『PMS』の判断方法

めまいも頭痛もイライラも......。

『PMS』の判断方法

私、絶対PMSじゃないかと思っているんです! で、こないだ婦人科に行ってきたんです。 そしたら、人それぞれ症状が違うから......と、結局その日は経過観察になってしまったんです。 PMSかどうかの自己判断基準はないのでしょうか。
(29歳 有紀)

「絶対にPMSにちがいない」と思い込むのはキケン!

PMSは、診断の決め手となるこれといった検査があるわけではなく、あくまで「自覚症状」を基準に判断するものなので、ある意味診断は全て「自己判断」ということになりますね。 PMSかどうかを見極めるには、基礎体温と一緒に毎日の体調や精神状態の変化を記録してみるといいですよ。 排卵後に心身の不調が色々現れて、月経が来たとたんにピタッと症状が治まったらPMSと言えます。 どこからが「病気」と言えるかは明確な基準がないんですが、症状が日常生活を妨げてしまうほどひどければ治療の対象と考えていいでしょう。

逆に、めまいやイライラなど、一見PMSのように思える症状が出ているけれど、実はPMSじゃないって事もあるんです。 月経周期と全く連動せずにそれらの症状が出たり、月経が来た後も症状が治まらずにずっと続いていたりする場合ですね。 この場合、他に原因があったりしますから、「絶対にPMSに違いない!」と思い込まずに、症状の出方をじっくり観察してみましょう。 月経周期との関連があまりない場合は、婦人科よりも耳鼻科や心療内科で相談してみた方がいいかもしれません。

なおみ先生のプチ★アドバイス

☆毎月月経の1週間前から頭痛やイライラが出現して集中力もなくなるが月経が来たら治まる
→PMSの可能性大です。 体調の変化を記録して、1度婦人科で相談してみましょう。

☆排卵の時期と月経直前~月経初日に必ず頭痛が起きる
→エストロゲンの低下による頭痛の可能性あり。 ピルやホルモン補充で改善するかも。

☆月経とは関係なくめまいや気分の落ち込みがしょっちゅうある
→メニエール病やうつ状態などの可能性もあり。 耳鼻科や内科で相談してみましょう。

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須藤 なおみ  Naomi Suto

「全ての女性に美と健康を!」をコンセプトに現場で診療にあたる産婦人科医。
ダンスとミュージカルで20年以上の舞台歴を誇るかたわら、女性医療の先駆者に弟子入りして最先端の性差医療を学ぶ。 現在、都内の総合病院産婦人科に勤務。
2004年に開設したブログ「Dr.半熟卵のつぶやき」が100万アクセスを越える人気サイトとなり、書籍化。 幸せな恋愛のスペシャルサポーターとして、携帯・PCサイト「Dr.なおみのラブ&バディカフェ」でセーファーセックスを広め中。 日々の診療以外でも、女性のヘルスケアを支えている。

ブログ:Dr.半熟卵のつぶやき http://plaza.rakuten.co.jp/hannjyuku/
サイト:Dr.なおみのラブ&バディカフェ http://www.love-body-cafe.jp/
ケータイ小説「産科病棟24時」:http://gocco.jp/b/gyne24

須藤なおみ
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